いちゃもんスローライフ

地球の声を聞きませんか

日記

花と蝶

花無心招蝶  花は無心にして蝶を招き
蝶無心尋花  蝶は無心にして花を尋ぬ
花開時蝶来  花開く時蝶来たり
蝶来時花開  蝶来たる時花開く
吾亦不知人  吾もまた人を知らず
人亦不知吾  人もまた吾を知らず
不知従帝則  知らずして帝則に従う

この詩は江戸時代の禅僧で良寛さんが詠んだものらしい、というのも今まで知らなかったのです。昨日ふいに作家の水上勉さんのことが思い浮かんでいました。そしてこの良寛禅僧の詩を見かけて調べているうちにその水上さんが晩年に『良寛』を書いていたことを知ったのです。この頃の自分の内面には雅な生活風景を遠くで懐かしながら鄙びた山村におわりの住処を求めるような心情になっていることに気が付きます。水上さんの作品はいくつか読んだとは思うのですが思い出せず、伏し目がちな横顔だけが浮かびます。そして同日に万葉歌人の大伴家持のことも話題にあがりましてしばらく考えていました。時代的背景や境遇など様々に浮かぶことがありました。  この良寛さんの生きていた時代には震災があったらしくその時のことを手紙に残しているものがありました。自然の摂理またはこの世の不条理を今に置き換えても通じるものがありました。震災を経験した私にとって、この頃の雰囲気が震災前に似ていることを思い出して別れの予感が拭えないでいます。それは何かにつけ出会いと別れを意識した毎日になっています。そしてこの良寛さんの詩を見つめながら無心であるように、と自分に祈っているのです。

-日記